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刀劍亂舞的奇蹟:燭台切光忠的三年和不斷傳承的文化

2015年1月に配信開始されたPCブラウザゲーム『刀剣亂舞-ONLINE-』(以下、『刀剣亂舞』)が女性を中心に巨大なムーブメントを築き上げてから、4年めに突入しました。


2015年1月,PC頁游《刀劍亂舞-ONLINE-》(以下簡稱《刀劍亂舞》)開始運營,這個自上線起就以女性為中心引發巨大影響的遊戲,如今已進入第4個年頭。






今では、ゲームという枠を超え、TVアニメ、舞台やミュージカルなどにも広がりをみせ人気はいまだ健在、女性向けゲーム市場を牽引し続けています。


現在,刀劍亂舞已經跨出遊戲範疇,擴展到電視動畫、舞台劇、音樂劇等領域,其人氣依舊居高不下,引領著女性向遊戲市場。




この『刀剣亂舞』大ブームによって、これまでニッチな世界だった「刀剣業界」が激変しました。ゲームの影響で刀剣そのものにまで興味をもった「審神者(さにわ)」と呼ばれるゲームファンの女性たちが、各地の刀剣展に出沒。

因《刀劍亂舞》的熱潮,使得此前一直小眾的「刀劍業界」發生了激烈變化。受遊戲影響而對刀劍本身產生興趣的「審神者」——女性遊戲玩家們的身影也開始出現在了各地的刀劍展中。




刀剣鑑賞のため全國を飛び回り、クラウドファンディングで刀剣再現や保存にまで儘力するなど、以前に電ファミでもお伝えしたとおりです。


正如之前電ファミ(遊戲情報網站)的報道所述,審神者們為鑒賞刀劍奔走於全國各地,甚至通過眾籌為刀劍的再現及保存盡自己的一份力量。




今回の記事では、とある刀剣に注目。その名は「燭台切光忠(しょくだいきりみつただ)」。ゲーム內でも人気のあるキャラクターですが、元ネタとなった刀剣はこの3年間で驚愕の展開を迎えていたのです。

本文著眼於一柄刀劍,其名為「燭台切光忠」。這柄刀在遊戲中也是人氣頗高的角色,而作為遊戲角色靈感的刀本身在這3年間也迎來了令人驚愕的變化。







まさに「その時、歴史が動いた」……。誰もが予想もしなかった出來事の詳細と事実には、さまざまな噂や憶測がつきもの。そこで、燭台切光忠を所蔵する徳川ミュージアムへ取材し、関係者へのインタビューから、つぶさにお屆けします。


正所謂「那一刻,歷史的齒輪轉動起來」…無人料想到的變故的詳情與事實中,摻雜著各種傳言與推測。於是,筆者等人前往收藏燭台切光忠的德川美術館進行採訪,在見過相關人員之後,將真實事無巨細地呈現給各位讀者。



■「現存しない」と思われていた、燭台切光忠の激動の3年


■公認「已經不存在」的燭台切光忠所經歷的波瀾壯闊的3年




はじめに刀剣「燭台切光忠」について概要をお話ししておきましょう。

首先,向各位簡要介紹一下刀劍「燭台切光忠」。




これまで刀剣ファンのあいだで燭台切光忠は「関東大震災で焼失した」と言われており、「現存しないのでは?」と囁かれていたものでした。ところが2015年4月、茨城県水戸市にある博物館、徳川ミュージアムの公式ブログに、現存を示唆する記事が投稿されました。


之前,在刀劍愛好者中相傳燭台切光忠 「已於關東大地震時燒毀」,私下交流言及時亦是「如今已經不存在了吧?」。然而2015年4月,位於茨城縣水戶市的博物館——德川美術館的官方博客中,上傳了一篇暗示其仍現存的文章。






もしかして……「ないと思われていた刀がある……!」この一報により、燭台切光忠を巡る怒濤の展開が始まりました。


難不成…「公認已不存在的刀還存在著…!」因這則消息,圍繞燭台切光忠這柄刀,發生了波瀾壯闊的展開。







2015年5月2日の徳川ミュージアムのブログにて、燭台切光忠と同様に被災した脇指が紹介され、「燭台切光忠の現狀もお察しいただけるかと思います」との記載が。


2015年5月2日,德川美術館官方博客介紹了一柄與燭台切光忠同樣受災的肋差,文中寫著「相信大家基本也能推測出燭台切光忠的現狀了」。




これにより審神者たちは燭台切光忠が「現存する」と確信。ならば実物を目にしたいと思い始めたのです。この日からネット上では被災刀公開の賛否が分かれました。


因此,審神者們確信燭台切光忠「現存」這一事實,並開始希望能親眼見到實物。自那一日起,網上關於受到災害的刀劍是否可以公開出現了分歧。




そこで、同ミュージアムでは5月17日に限定で被災刀の燭台切光忠の展示が行われ、世界中で実施されている「博物館の日」の記念イベントとして5月18日に特別公開を決定。その日の特別公開では燭台切光忠の撮影が許可されました。


而德川美術館於5月17日限定展出遭遇災害的燭台切光忠,並決定在5月18日紀念世界「博物館之日」的特別紀念活動中特別公開。當日特別公開展出中允許對燭台切光忠進行拍攝。




刀剣プロジェクトの一つとして、原田一敏氏(當時 東京藝術大學大學院美術館副館長/教授)による被災刀の詳細調査を開始。審神者たちによる寄付が集まりはじめました。


作為刀劍企劃的一環,由原田一敏先生(當時為東京藝術大學研究院美術館副館長/教授)起頭的對遭遇災害的刀劍的詳細調查啟動。博物館開始收到來自審神者們的捐助。




7月11日~9月2日まで同ミュージアムで展示された後、同年10月10日から12月13日まで羽田空港のディスカバリーミュージアムの徳川ミュージアムの企畫展で公開されました。


7月11日至9月2日,燭台切光忠在德川美術館的展出結束後,又於同年10月10日至12月13日在羽田機場DISCOVERY美術館舉辦的德川美術館企劃展中展出。




さらに2016年、ミュージアムは「刀剣プロジェクト」を始動開始。水戸徳川家伝來の名刀「児手柏」(このてがしわ)とともに、往時の燭台切光忠の姿を蘇らせる再現作(寫し)を作刀する運びとなったのです。


此後,2016年,德川美術館啟動「刀劍企劃」。與水戶德川家代代相傳的名刀兒手柏一同,鍛造喚起燭台切光忠昔日光彩的再現作(仿品)這一計劃也排上行程。







こうした動きの裏で、ミュージアムはどのようなことを考え、動いていたのか。そしてどのようにして「刀剣プロジェクト」は進められたのかを知るために、當事者である徳川ミュージアムの學芸事務擔當の鶴巻氏、學芸員の渡邉氏を訪ねました。


在以上變動背後,德川美術館是如何想,又是怎樣行動的呢?以及「刀劍企劃」又是怎樣得以展開的呢?為了解這些,筆者採訪了德川美術館學藝事項負責人鶴卷先生及學藝員渡邊先生。




もし『刀剣亂舞-ONLINE-』がなかったら……燭台切光忠は腳光を浴びずに被災したまま蔵の中にあったのかもしれません。多くの人に「現存しない刀」と思われたまま……。それがいまや多くの人を魅了する刀として不動の人気を得ています。


如果沒有《刀劍亂舞-ONLINE-》的話…或許燭台切光忠將默默無聞,以遭遇災害之姿存放在倉庫中吧,永遠是多數人意識中「不存在的刀」…而如今,他卻是讓眾人為之傾倒的刃,擁有穩固的人氣。




これはゲームがもたらした奇跡とも言えるでしょう。お話を伺うことで、その軌跡を追えればと思います。


這或許可以說是遊戲帶來的奇蹟吧。通過這次訪談,希望我們可以追蹤到這柄刀度過的歲月。




■燭台切光忠が水戸徳川家に來た経緯と、被災した理由


■燭台切光忠輾轉至水戶德川家的原委,以及受災的原因




──まずは、どのようにして燭台切光忠が水戸藩にやってきたのか、教えてください。


——首先,請您向大家介紹一下燭台切光忠是如何來到水戶藩的吧。




鶴巻氏:


鶴卷先生:




水戸徳川家8代斉脩(なりのぶ)公がまとめさせた『武庫刀纂』(ぶことうさん)によると、伊達政宗公に「燭台切」の號の由來を伺い、徳川光圀公は燭台切光忠を所望したと伝えられています。


據水戶德川家第8代家主齊脩公編纂的《武庫刀纂》記載,德川光圀公曾向伊達正宗公詢問「燭台切」這一稱號的由來,並希望得到這柄刀。




政宗公は手放すのは惜しいと仰ったのですが、後日、水戸徳川家に譲られました。いずれにせよ、燭台切光忠は政宗公から水戸徳川家に送られた刀剣ということです。


政宗公雖然不舍,但數日後仍將其轉送給了水戶德川家。不管如何,燭台切光忠確是政宗公送至水戶德川家的刀。







──光圀公といえば、「この紋所が目に入らぬか!」でおなじみの黃門様ですよね。そもそも燭台切光忠が作られた経緯について、徳川ミュージアムには伝わっているのでしょうか。


——光圀公就是那位以一句「你沒看見這家徽嗎!」而家喻戶曉的黃門大人吧。話說德川美術館是否知曉燭台切光忠鍛造的經過呢?




渡邉氏:


渡邉先生:




燭台切光忠は鎌倉時代のものです。伊達家以前の來歴は不明です。刀工の光忠が作刀したうちのひと振りで、のちに政宗公が「燭台切」と名を與えたのです。


燭台切光忠是鎌倉時代鍛造的刀,傳至伊達家之前的經歷不明。是刀工光忠鍛造的刀劍之一,之後被政宗公賦名「燭台切」。




あくまで説のひとつとして、織田信長公や豊臣秀吉公も所有された時期があったと言われていますが、その根拠は確かではありません。


據說燭台切光忠也曾是織田信長公和豐臣秀吉公所藏刀劍,不過也只是傳說之一,並沒有確鑿證據。




とはいえ、ひとつ興味深い話があります。信長公は光忠が作った刀を大変好み、多數持っていたと言われています。燭台切光忠は、もともと太刀だったのですが、磨上げ(すりあげ)して約2尺2寸(約83.6㎝)となりました。


話雖如此,不過有一個很有意思的說法,據傳信長公非常喜愛光忠鍛造的刀劍並持有多柄。燭台切光忠本是太刀,經過磨短後如今長約2尺2寸(約83.6cm)。







燭台切光忠の再現作を作られた刀匠の宮入法廣(みやいり?のりひろ)さんは、研究の結果、この「2尺2寸」という寸法は」信長好み」の長さと考えています。そこから考えたときに「信長公が所有し、太刀から刀に磨り上げた可能性が高い」とおっしゃっています。


鍛造燭台切光忠再現作的刀匠宮入法廣先生在研究後,認為「2尺2寸」這一長度是「信長公喜好的長度」,從這一點考慮,「燭台切光忠原為信長公所有,並由太刀磨短的可能性很高」。




── 一般的に燭台切光忠は関東大震災で焼けてしまい「ない」と思われていましたが、ミュージアムの認識はいかがでしたか?


——之前公認燭台切光忠在關東大地震時燒毀,為「不存在的刀」,貴館又是如何看待的呢?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




じつは、燭台切光忠の所蔵を隠していたわけではなく、以前にも展示をしております。水戸徳川家では被災した名刀を家寶としていまだに受け継いでおります。現在はミュージアムで保管をしています。いくつかの書籍が誤った記述を広めましたが、隠してはおりません。話題にならなかっただけです。


實際上,本館並沒打算掩蓋收藏燭台切光忠這一事實,以前也有展出過。水戶德川家受災的名刀如今也是作為家寶代代相傳的,現在則收藏在美術館中。儘管有幾本書將錯誤的記述傳播開來,但本館並沒有隱藏這柄刀,不過是當時沒成為話題罷了。




──ええええっ!? そうなのですか?


——哎哎哎哎哎!?是這樣嗎?




渡邉氏:


渡邉先生:




はい。「燭台切光忠」は刀の蔵品台帳にも記されていますが、多くの問い合わせを受けてあらためて『武庫刀纂』に記された寸法や絵図で目釘穴の照合をしました。


是的。「燭台切光忠」一直記錄在名刀藏品名簿中,因為收到了多方詢問,本館再次根據《武庫刀纂》中所記的長度、繪圖與刀的目釘穴進行了對比。




この目釘穴というものは刀ごとに特徴的で『武庫刀纂』の絵図と照らし合わせると伝來の刀剣はほぼ同定できます。また、當館研究員はもともと蔵の中できちんと場所を特定して保存されていたのではないか」と考えています。


目釘穴是每柄刀獨有的特徵,與《武庫刀纂》中的圖進行對比的話基本就可以確定是否是世傳的刀劍了。而且,本館研究員一直認為「燭台切不是原本就在倉庫特定位置好好保存著嗎」。




──保管場所まできちんと管理されているほど重要な刀だったというわけですね。


——也就是說,這是柄連保存地點都受到妥善管理的貴重刀是吧。




渡邉氏:


渡邉先生:




ええ。『刀剣亂舞-ONLINE-』の波及効果でお問い合わせがあって以降「初公開」というイメージがあるのですが、それ以前から存在自體は確認できていました。ただ美術品としての刀剣として、被災した刀に対する価値が高くなかったため、展示してもあまり注目されてこなかったというわけです。


是的。因為《刀劍亂舞-ONLINE》的波及結果,燭台切光忠就有了在各類問詢後「初次展出」的印象,但實際在此之前就已經確認了。只不過對身為美術品的刀劍來說,遭災的刀的價值相對沒那麼高,即使展出也不會引人注目罷了。




■『刀剣亂舞-ONLINE-』1年目。美術的価値を失った被災刀に、これほど反響があるとは想像だにしなかった


■《刀劍亂舞-ONLINE》上線第一年。當時無人想到,失去美術品價值的受災刀竟能引起如此大的反響




──では、ここから本題の燭台切光忠にまつわる3年間についてお訊きします。2015年1月14日に『刀剣亂舞-ONLINE-』のサービスが始まりました。すぐに燭台切光忠についての問い合わせがくるようになったと思うのですが、そのころの博物館の様子をお聞かせください。


——那麼,接下來想請教您本次訪談主題,也就是燭台切光忠這三年間的經歷。2015年1月14日,《刀劍亂舞-ONLINE》上線。想必隨後貴館便經常收到有關燭台切光忠的問詢了,請問當時博物館是什麼狀態呢?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




じつは、當館のスタッフのひとりが『刀剣亂舞-ONLINE-』審神者だったそうです。その後、2月あたりからたくさんのお問い合わせをいただきまして、4月に館長に「水戸徳川家に伝來した燭台切光忠がゲームで人気になっていますが、あるのですか?」と訊ねたそうです。存在はわかっていたので、ゲームについて深く知るようになりました。


實際本館的工作人員之一就是《刀劍亂舞-ONLINE》的審神者。遊戲上線後,從2月左右起本館開始收到大量問詢。據說4月時這位工作人員曾詢問過館長:「水戶德川家代代相傳的燭台切光忠在遊戲中人氣非常高,這柄刀在我們館內嗎?」。因為知道了這柄刀的現存,我們也開始深入了解遊戲。




──こんなにも問い合わせが殺到することを想定されていたのでしょうか。


——貴館有想到會收到這麼多問詢嗎?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




いえ、想定外でした。一振の刀がきっかけで、多くの方の注目集めて、とても驚きました。


沒有,完全是意料之外。我們也很驚訝因一柄刀而受到多方矚目。




──燭台切光忠に関する問い合わせを受け、実際に展示をされたころのミュージアムの様子はいかがでしたか?


——收到有關燭台切光忠的問詢並實際進行展出的那段時間,美術館是什麼狀況呢?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




2015年5月に當館で公開したのち、同年10月に羽田空港のディスカバリーミュージアム第19回企畫展「徳川ミュージアム所蔵品精選 TOKUGAWA IEYASU 天下泰平の軌跡」で展示させていただきました。


2015年5月,燭台切光忠於本館展出後,同年10月在羽田機場DISCOVERY美術館第19回企劃展《德川美術館藏品精選TOKUGAWA IEYASU天下太平之軌跡》中展出。




──羽田空港の展示會では、光圀公の印籠を見ていた方が燭台切光忠を見に來る女性の多さに驚いている姿が印象的でした。


——在羽田機場的展覽會中,尤其讓人印象深刻的一件事,就是來參觀光圀公印盒的觀眾被前來看燭台切光忠的女性人數之多嚇到了。




渡邉氏:


渡邉先生:




展示を発表したときの反響は本當に大きかったですね。実物を目にして涙していらした方が印象的です。美術的価値は時代によって変化します。被災刀は従來の刀剣鑑賞において美術品としての価値を失いましたが、ファンの方々から隠されていた価値が見出され、ひとつの刀がここまで人の心を動かすのかと、我々も感動しました。


展覽消息發表時反響真的非常大。我印象中非常深刻的事件之一就是有觀眾看到燭台切光忠刀後流淚了。物品的美術價值是隨著時代改變的,以往鑒賞刀劍時,普遍認為受災的刀劍已經失去了作為美術品的價值,但我們從愛好者那裡發現了它們的隱藏價值,一柄刀居然可以如此打動人心,我們也相當感動。







──ミュージアム宛のファンからの手紙を拝見させていただきました。燭台切光忠はファンからとても愛されているのだなと感じましたし、ミュージアムの方もファンをとても大切にしているのだと伝わってきました。


——拜讀了遊戲玩家們寄給貴館的信件,從中能感受到燭台切光忠是如此為玩家們深愛著,而博物館的工作人員也很真摯地對待玩家們的心情。




手紙には海外からのものもいくつか見られましたが、いつから海外の方も訪れるようになったのでしょうか。


其中我們還發現了數封來自海外的信件,從什麼時候起外國觀眾也前來參觀了呢?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




水戸の梅まつりがきっかけで海外の方がお越しくださることが増えました。さまざまな國からきてくださっています。


以水戶的梅花祭為契機,外國參觀者也增加了,她們都來自不同的國家。




──公開初年の2015年は、5月に1日限りの展示をされたあと、7月から一般公開を始めていますが、その月の來場者がやはり多かったのでしょうか。


——2015年燭台切光忠初次公開展覽,在5月限定一天的展示後,自7月起開始向大眾公開,那個月參觀者想必非常多吧。




鶴巻氏:


鶴卷先生:




はい。お待たせしてしまい恐縮でしたが、駐車場まで、ご入館をお待ちいただく列ができました。


是的。當時等待入場的隊伍甚至排到了停車場,讓客人們久等了真是非常抱歉。




■寫しを作るプロジェクトが始動し、再現作に到った2~3年目


■《刀劍亂舞-ONLINE-》上線第二年至第三年,從鍛造仿品的企劃開始,至再現作問世




──燭台切光忠が好きな審神者たちが「燭台切光忠がある」と知って館にやってきたのが1年目。2年目には刀剣プロジェクトが始動しましたが、始動の経緯を教えてください。


——第一年,喜歡燭台切光忠的審神者們得知「燭台切光忠尚存」的消息後前來參觀,第二年刀劍企劃啟動。請告訴我們這個企劃啟動的經過。




鶴巻氏:


鶴卷先生:




刀剣プロジェクトは、2016年1月9日に立ち上げを発表し、2月から始動しました。內容は燭台切光忠と、家康公が関ヶ原の戦いで佩いた児手柏の二振りの再現作を製作し、名刀を文化財として守り伝え、伝統技術を受け継ぎ、共に伝統文化を學ぶというプロジェクトです。


刀劍企劃於2016年1月9日宣布成立,2月正式開始,其內容是鍛造燭台切光忠及家康公在關原之戰中的佩刀兒手柏的再現作,將名刀列為文化財產保護傳承,繼承傳統工藝,共同學習傳統文化。




渡邉氏:


渡邉先生:




被災した刀を再刃することも検討しましたが、リスクはゼロではありません。折れるかもしれないし、欠損するかもしれない。


本館也就是否對受災的刀進行再燒制一事進行過討論,但存在一定風險,可能會折斷,也有可能造成損壞。




また水戸徳川家ではたとえ美術的な価値は失われても、その刀のもつ歴史的な価値は何ら変わらないという認識があります。そこで貴重な文化財を再現するという手段を選んだのです。


此外,在水戶德川家有這樣的認知:即便失去作為美術品的價值,刀自身的歷史價值不會有任何變化。由此選擇了再現貴重文化財產這一方式。




渡邉氏:


渡邉先生:




また博物館が行う利點を活かし、刀匠にもご協力をいただいて、作刀の過程を公開したり、レクチャーを何度開催して、「文化財をともに學び、ともに受け継ぐ」というコンセプトのもと、皆さまにも體験し見守っていただきました。


此外還可以利用博物館的優勢,在刀匠的協助下,公開鍛刀過程,多次舉辦解說活動,在「共同學習並繼承文化財產」這一構想下,大家也能體驗並見證這一切。




その一環として、刀剣を保管する簞笥も作らせていただきました。指物という伝統工芸があります。昔は婚禮道具などで桐簞笥を作っていましたが、昨今では作る機會が少なくなってしまったそうです。


打造刀劍存放櫃也是這一企劃中的一環。這種傳統工藝稱為指物,過去是用來打造作為新婚傢具使用的桐木櫃,不過如今製作的機會已經少得多了。







今回、そうした職人の方々に簞笥を依頼させていただいたところ、「若者に大物を作らせる機會になる」ということで、たいへん喜ばれました。このように、職人の技術伝承の機會を作ることも「文化財の未來につながる契機を作りたい」というのが刀剣プロジェクトの目的のひとつでもあります。


這次,我們委託工匠製作柜子的時候,他們相當欣喜「這是個能讓年輕人製作大物件的機會」。類似如此,創造讓工匠傳承技術的機會,即「創造讓文化財產走向未來的契機」也是刀劍企劃的目的之一。




──ミュージアムの立場から、刀剣界や伝統文化について何ができるかを考えたわけですね。


——也就是說,站在美術館的立場上思考能為刀劍界及傳統文化做些什麼是吧。




渡邉氏:


渡邉先生:




再現作の製作はもちろんのこと、それに関わる人や物や技術を知る、見る、未來へ伝えるというハブの役割、「博物館だからこそできること」にチャレンジしました。


再現作的鍛造自不用說,我們同時著手向「正因是博物館才做得到」 這一中心任務發起了挑戰,為了讓人們了解並見識到與其相關的人、物、技術,並傳承給未來。




──刀剣プロジェクトを発表したときはファンからの反響の聲も大きかったのではないでしょうか。


——刀劍企劃發表時,來自玩家們的反響也非常大吧。




鶴巻氏:


鶴卷先生:




大変な反響をいただきました。たくさんのご寄附もいただきプロジェクトがスタートしました。その後、當館で催したイベントに參加していただけたりしました。


相當大的反響,也包括了大量捐助,企劃就此開始。之後也承蒙大家參加本館舉行的活動。




──プロジェクトに賭ける思いが伝わってきます。実際の作業のご苦労も半端ではなさそうですが。


——貴館傾注在企劃中的心意確實傳達給大家了。實際操作中的辛勞恐怕也一言難盡吧。




鶴巻氏:


鶴卷先生:




『武庫刀纂』に細かい絵図があるおかげで、むしろ刀匠がとても悩まれてしまったのです。何も記録のない刀の再現は制約がありませんが、光忠は正確な姿を絵図で今も見ることができます。


都虧了《武庫刀纂》中詳細的繪圖,不過倒是給刀匠帶去了不少煩惱。要再現完全沒有記錄的刀是沒有制約的,但即便是現在也可以在圖紙中看到光忠明確的姿態。




水戸徳川家は刀だけでなく、何事も細かく記録し、殘しています。それがあったからこそ燭台切光忠の再現作を作ることができたわけですが、ある意味細かく描かれすぎていると宮入刀匠はおっしゃっていました(苦笑)。


不僅是刀,水戶德川家將所有事項都細緻地記錄並留存了下來。宮入刀匠曾這麼說過「雖說正因有這些資料才能夠鍛造燭台切光忠的再現作,不過從某種意義上來說描繪得也太細緻了(苦笑)」




──詳細すぎるがゆえに、再現が逆に難しくなってしまったと。


——正因為太詳細了,反而更難再現了是嗎?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




はい。たとえば「映り」の部分。燭台切光忠の特徴でもあり、波のように見えるのですが、その細かい再現が非常に難しかったとおっしゃっていました。


沒錯。比如說「地肌紋」這一部分。這也是燭台切光忠的特徵,看起來像波浪一樣,再現這些細節非常難。




渡邉氏:


渡邉先生:




さらに、光忠がもともとは太刀であったことにもこだわられていました。もとのサイズを想像し、まず太刀の大きさで作り、それを磨り上げています。入刀匠が「燭台切光忠の経緯を辿なければ再現はできない」と仰って、そこまでこだわって作られたのです。


而且,宮入刀匠也非常在意光忠原本是柄太刀這一事實。想像刀原本的尺寸,首先鍛造到太刀長度,再進行磨短。宮入刀匠這樣說過「若不順著燭台切光忠的歷史就無法再現這柄刀」,再現作就是在如此精雕細琢下鍛造出來的。




──それを知ってからですと、再現作の見かたが変わりますね。じっくりと作られた刀ですから、完成までに時間がかかったというわけですね。そのあいだ、ファンからの問い合わせなどあったことと思います。


——在了解這些背景後,參觀者對再現作的看法就會不一樣了呢。正因為是柄精心鍛造的刀才耗費了這麼長時間呢。在這一期間想必也有玩家來信詢問吧。




鶴巻氏:


鶴卷先生:




宮入刀匠のご協力で、「初打式」からはじまり、再現作ができるまでの過程を公開、作刀の方法や材料の選定から「寫り」の再現方法に至るまでをお話いただいた上で、作刀途中の刀に觸れてみるなど多數のワークショップを開きました。「共に學ぶ」という刀剣プロジェクトならではの試みです。また多くのご寄附もいただき、さまざまな方に支えられているプロジェクトだと実感できる日々でした。


在宮入刀匠的協助下,我們公開了從「初打式」開始至再現作完成的過程,在商討了從鍛造方法、材料選擇到「地肌紋」的再現方式後,還多次舉辦研討會,比如說觸碰正在鍛造中的刀等等。「共同學習」,這即是刀劍企劃獨有的嘗試。與此同時,我們還收到了大量捐款,那段日子真的是切身體會到,這個企劃是在大家支持下進行的。




──その一方で、2年目からは『刀剣亂舞-ONLINE-』とのコラボイベントも行っていましたが、これが始まったのが2016年2月からとのこと。ちょうど刀剣プロジェクトが始まったころですね。どのようなコラボイベントを開催されたのでしょうか?


——與此同時,從第二年,即2016年2月起,美術館與《刀劍亂舞-ONLINE-》進行了聯動。這正好是刀劍企劃開始的時段。當時開展了怎樣的聯動呢?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




2016年は水戸市とやらせていただきました。「水戸の梅まつり×刀剣亂舞-ONLINE-×徳川ミュージアム『水戸の武』周遊イベント」というイベントになります。


2016年,本館有幸與水戶市舉辦活動,題為「水戶梅祭X刀劍亂舞-ONLINE-X德川美術館《水戶之武》周遊活動」。




2017年からは、アニメ『刀剣亂舞-花丸-』とのコラボイベント『花丸遊印録』が開催。首都圏からJR常磐線沿線や、德川家ゆかりの水戸市內の文化施設などを周ると限定グッズがもらえる周遊イベントを行いました。さらに2018は水戸市內にあるカフェ5店舗で燭台切光忠をイメージしたメニューが展開されて、地域活性にも寄與できたと思います。


從2017年起,本館與動畫《刀劍亂舞-花丸》的聯動「花丸游印錄」開始。這是一場周遊活動,從首都圈開始,遊覽JR常盤線沿線、與德川家淵源頗深的水戶市內的文化場所等便可獲得限定周邊。此外,2018年在水戶市內的5所咖啡館製作了以燭台切光忠為主題的菜單,我們覺得這項活動也有助於提高地域活性。







外見のイメージから黒に金がメインを基調としたものが多かったと思います。どのお店も一生懸命考えてくださって。コーヒーなどの大人っぽいメニューが多かったように感じます。


從外觀來看,以黑色與金色為主色調的餐點很多。每家店都做了精心準備,感覺類似咖啡這樣成熟感覺的餐點很多。




■燭台切光忠と徳川ミュージアムのこれから


■燭台切光忠與德川美術館的未來




──2年目でプロジェクトが立ち上がり、3年目でお披露目となったわけですが、そのときの気持ちをお聞かせください。


——遊戲上線第二年企劃成立,第三年再現作首次公開,請闡述下您當時的心情。




鶴巻氏:


鶴卷先生:




おもわず、泣いてしまいました……。燭台切光忠の橫に、さまざまな経緯を経て誕生した再現作が並んでいる。そのことがもう感動的でしたね。


當時我不由得流淚了…燭台切光忠一旁就是一波三折後誕生的再現作,這實在是讓人感動了。




多くの方の支えがあって、集大成としての公開ですから。初お披露目で涙を流したお客様の橫で、私ももらい泣きしていました。この輝きを多くの方に知っていただきたいと思いました。


正因為大家的支持,才有了這次集大成的公開展覽。初次展出時,站在落淚的客人一旁,我也經不住流淚了。真希望能讓更多人看到這樣的光芒。




これからは、経緯をご存知ではない方にも燭台切光忠にまつわるこれまでの出來事を知っていただけるよう模索していかなければと思います。


在這之後,為了讓不知情的人們也能了解圍繞燭台切光忠發生的事情,我們也需要繼續探索。




──ゲームのファンの方はプロジェクトのバックボーンを知っていますから、むしろ一般のお客さまにそのすばらしさを知ってもらいたいということですね。渡邉さんはいかがでしたか。


——遊戲玩家都了解這個企劃的核心,也就是說更希望普通客人們也能知曉這美好的過程呢。渡邊先生您覺得如何呢?




渡邉氏:


渡邉先生:




本來の刀の用途としての力強さ、畏怖を感じましたね。「この感覚は何だろう?」と思うときがあります。被災刀からは感じませんでしたが、再現作からは感じるものがある。そこまで蘇ったという気持ちはありますね。


從再現作中我能感覺到刀身為兵刃的強大與威懾。我有時也會自問「這種感覺究竟是什麼?」即便無法從受災刀中感知,但有些東西卻能從再現作中察覺到。竟然能將這柄刀原有的氣勢復原到這個程度。




──実際に人を斬ってはいない再現作からそのような雰囲気を感じるのはとても不思議ですね。


——未見過血的再現作能給人這種感覺真是非常不可思議呢。




渡邉氏:


渡邉先生:




再現されるまでに積み上げてきたものからそう感じるのでしょうね。ある意味このプロジェクトも燭台切光忠の歴史であるわけですから、プロジェクトでの想いが再現作に込められたのかなと。そしてさらに未來に繋がっていけば、と思います。


這感覺大概是源自再現作問世這段時光的沉積之物吧。從某種意義上來說,本企劃也是燭台切光忠的歷史,也許是人們傾注在企劃中的思緒融入到再現作中了吧。然後還將傳遞給未來。




──現在の展示を始めてからのお客さんの動向はどうでしょう。


——當前展覽開始後客人們的動向如何呢?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




特に『花丸遊印録』のコラボ期間中は、毎年ほんとうにたくさんの方々にご來場いただきました。年を追うごとにご入場者數が増えています。


尤其是《花丸游印錄》聯動期間,每年都有大量參觀者前來。入場者數還在隨著年數不斷增加。




──少し気になるのが、若い女性が來るようになって、これまで刀剣を愛されていたご年配の方からの反応はいかがでしたか。


——有件事我們有點在意,就是年輕女性開始涉足展覽,長年喜愛刀劍的資深愛好者們又是如何看待的呢?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




いろいろなご意見があるとは思いますが、長年、刀剣観賞がご趣味というお客様がとても嬉しそうに「注目されるようになったんだね」と仰ってくださいました。好意的な印象をお持ちの方が多いと感じますね。


我覺得大家應該都有各自看法,曾經有位多年喜愛鑒賞刀劍的客人非常高興地說「刀劍變得受人矚目了呢」。感覺對此有正面印象的人很多。




マナーを守って見學されていて、さらには興味を持ってメモなどを取ってくださったりして。とてもありがたいですね。


各位參展者都會按規定參觀學習,感興趣的地方還會做筆記。我們真的很欣慰。




渡邉氏:


渡邉先生:




何より、皆さまが敬意を払ってご覧くださっているのが伝わりますね。刀だけでなく伝來の品々もじっくり見學してくださるのも非常に嬉しく思っています。


更讓我印象深刻的,是大家都是滿懷敬意前來參觀的。而且除了刀之外,還認真觀摩自古流傳下的其他物品,這也令我們非常欣喜。




──いい広がりですね。ちなみに、本日お伺いしたとき、ショップの橫に刀剣プロジェクトの貼り紙がありましたが、現在も募集中ということでしょうか。


——這發展真讓人高興。順帶一提,今日造訪貴館時,在商店旁看到了刀劍企劃的宣傳海報,現在也是募捐期嗎?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




引き続き寄附の募集を行っております。


本館一直在募集捐贈。




──これからいただいた寄付金は、保存に役立てていくということですね。


——這之後收到的捐款,將會用在保存方面吧。




鶴巻氏:


鶴卷先生:




はい。燭台切光忠のみならず、當館で所蔵している刀剣すべてを保存保護し、伝えていくことにも役立てさせていただいており、刀剣簞笥も含め、文化財を守り伝えるための支えにさせていただいております。


是的。不僅是燭台切光忠,捐贈還將用於本館所有藏刀的保存、保護以及傳承,並將用於守護並傳承包括刀劍保存櫃在內的文化財產。




──継承していくことが大切ですね。ところで、徳川ミュージアムならではの展示のこだわりはありますか。


——繼承是件相當重要的事呢。話說,德川美術館展示獨有的注重點是什麼呢?




鶴巻氏:


鶴卷先生:




いままさにこだわりの展示を行っております! 身長160㎝くらいの身長の方を目安に刃文や寫りが見やすいようなライティングをしています。


如今正在進行的展覽就體現了我們的注重點!現在展示室的燈光就是為了讓身高160cm左右的客人能容易地觀察刃紋、地肌紋等細節。







また、新たに立體展示ケースを導入しまして、そこに再現作を二振り展示しています(※2018年6月)。人がガラスに映り込みにくいので、展示物をより近くに感じると思います。


此外,我們新引入了立體展示櫃以同時展示燭台切光忠原作與再現作(※2018年6月)。因為人影難以映在玻璃上,能讓客人們感覺更加接近展品。




──最高のコンディションですね! これからも定期的な展示を行いつつ、燭台切光忠はここで歴史を刻んでいくのですね。


——這條件真是太棒了!之後也會定期舉行展覽,燭台切光忠將在這裡繼續刻下自己的歷史吧。




鶴巻氏:


鶴卷先生:




はい。これからもいろいろな企畫を考えていく予定です。皆さまにずっとお楽しみいただけるようにと思っています。


正是如此。我們計劃以後也會開展許多企劃。希望大家一直都能樂在其中。




■燭台切光忠が展示されている場へ……


■前往燭台切光忠的展示所…




インタビューのあと、同館で開催中の企畫展「刀 KATANA」に赴き、実際に展示されている焼刀の燭台切光忠と寫しの燭台切光忠を鑑賞しました。


採訪結束後,筆者前往同館正在舉辦的企劃展「刀 KATANA」,實地鑒賞正在展出的燭台切光忠燒刀及其仿品。




企畫展の展示室に入る前にまず目につくのはパネルとなった寫真群。燭台切光忠の寫しができ上がるまでの過程が見られます。


在進入企劃展展示室前,首先映入眼帘的是照片牆,再次能看到燭台切光忠的仿品從製作至完成的整個過程。







展示室に入ってまずチェックすべきポイントは、インタビュー中にもたびたび登場した「武庫刀纂」。取材時は、燭台切光忠について記されたページが開いた狀態で展示されていました。いや、本當に配慮が細かい!


進入展覽室,首先應當參觀的重點是採訪中也時常出現的《武庫刀纂》。在筆者取材時,展廳中記載著燭台切光忠的頁面正是打開的狀態,考慮得真是相當周到!




企畫展示室の中は刀剣パラダイス! 企畫展開催期間は徳川ミュージアムが所蔵する刀が數回の展示替えをしながら居並びます。一度と言わず、二度三度と足を運んで鑑賞したいものですね。


企劃展覽室簡直是刀劍天國!企劃展舉辦期間,德川美術館將藏刀列排展示並數次替換。一次可不夠,真想再來個二次三次呢。




さて、いよいよ燭台切光忠とのご対面です。我々が取材に訪れた5月下旬では、最新の展示ケースに再現作の燭台切光忠と児手柏が並んで展示されていました。特別展示の開催當初は、二振りの燭台切光忠が隣合わせに並んでいたそうです。


接下來,終於要和燭台切光忠見面了。筆者等人採訪時正值5月下旬,最新的展示櫃中擺放著燭台切光忠的再現作和兒手柏。據說特別展舉辦的初期,兩柄燭台切光忠是相鄰展出的。







まずは焼刀の燭台切光忠を鑑賞。想像よりもしっかりしており、磨けば確かに在りし日の姿を取り戻しそうな雰囲気があります。しかしそれによる損傷を考えると、このままがベストなのでしょう。今の狀態も含めて、燭台切光忠の歴史なのですね。


首先來鑒賞燭台切光忠燒刀。狀態比想像的要好得多,感覺若經過打磨就能恢復昔日的姿態。不過考慮到重新打磨造成的損傷,或許放棄重新打磨確實是最佳方案吧。包括如今的狀態在內,才是燭台切光忠完整的歷史。







鶴巻氏に燭台切光忠の鑑賞ポイントを伺ったところ、「燭台切に関して言えば宮入刀匠が苦心の末 再現された」映り」です」とのこと。


筆者向鶴卷先生詢問燭台切光忠的鑒賞關鍵,鶴卷先生表示「說到燭台切的話,就是宮入刀匠苦心鑽研之後再現的「地肌紋」。




見比べると、児手柏はツヤっとしていて反射がまぶしい印象を受けました。「ひと振りひと振り違うことが面白いですし、刀を知らなくてもそういったところで楽しめると思います」と鶴巻氏。


相比來看,兒手柏給人種明亮、反射耀眼的印象。鶴卷先生是這樣說的「每一柄刀劍的不同之處都非常有趣,即便對刀不甚了解,在這些方面也能找到樂趣」




もうひとつの鑑賞ポイントは再現作の裏側。「銘(めい)は刻まれていたのか?」という質問をしたところ、


另一個鑒賞點是再現作的里側。當筆者詢問「有刀銘嗎?」




「燭台切光忠の樋(ひ)は表裏で異なります。通常は磨り上げたときに刀のバランスを均等にします。宮入刀匠が押し型をとられたとき、光忠の「光」の字が浮かんで見えたとのこと。銘があるのではないか」、とおっしゃっていましたと渡邉氏。


渡邊先生告訴筆者「燭台切光忠的刀槽表裡兩側是不同的。通常情況下,刀在磨短時都會保持均等。宮入刀匠在壓模的時候,看到了浮起來的光忠的「光」字。這不就是刀銘嗎」




『刀剣亂舞-ONLINE-』が配信されてから4年目……。燭台切光忠というひと振りの刀が巻き起こした軌跡には、さまざまな人の想いが詰まっていることがインタビューからも伺えました。


自《刀劍亂舞-ONLINE》上線起,至今已是第四年…從採訪中筆者也能感受到,這柄名為燭台切光忠的刀引發的歷史軌跡中,承載著無數人的思緒。




ただの「ブーム」に終わらず、歴史的にも文化的にも大きく刀剣業界が動くきっかけを作った『刀剣亂舞』。


《刀劍亂舞》並未停留在「熱潮」一詞,無論是在歷史上還是在文化上,都為刀劍業界帶來了巨大轉機。




ゲーム好きから始まり、「刀剣が好き」、「刀剣は美しい」、「日本の伝統を守る意義」を見つめた審神者たちの3年間もまた、きっと刀剣業界の歴史に1ページを刻んだことでしょう。


從喜歡遊戲開始,到「喜歡刀劍」、「刀劍真的很美」,見證「守護日本傳統的意義」的審神者們經過的這3年,也定將在刀劍業界的歷史中書下濃墨重彩的一頁吧。




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