萬葉戀歌 藤の章 11

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萬葉戀歌~藤の章~

CAST：游佐浩二

1１-心から

僕の少し前を歩く彼女の後姿を靜かに見つめる。もう道に人影はない。ふと彼女が振り返り、「ここで大丈夫だから」と言った。

我靜靜的注視著走在我前面不遠處的她的身影，被沉默吞噬。路上已經看不到什麼人了。突然，她回過頭，說，送到這裡就可以了。

「でも、君の家って、ここからもう少し距離あるよね。いいよ、送っていく。大丈夫?そっかぁ。じゃあ、ここで。」

「但是，你家離這還有一段路吧。好啦，我還是送你吧。可以了?是嘛，那，就到這裡吧。」

彼女は一言「バイバイ」と呟くと、振り返らずに歩いていこうとする。僕は、去ろうとする彼女の手をとっさに握った。

她輕聲說了一句拜拜，就頭也不回的要走。我在她將要離我而去的瞬間，猛的抓住了她的手。

「今日はありがとう。あと…ごめん。」

「今天真是謝謝了。那個……抱歉。」

そのままお互いしばらく見詰め合った。もう彼女に會ってはいけない。僕のしてしまったことは友達以上のことだ。彼女を苦しめないように永遠にここでさよならを告げないといけない。でも…最後に、僕は伝えることがある。

我們就這樣對視了一陣。再不能與她相見了。我所做的已經超出了朋友的範圍。為了不讓她為難，我必須在這裡永遠地對她說再見了。但是最後，我還有想說的話。

「さっきのキス…僕は、軽はずみな気持ちでしたわけじゃない。君が好きだ!いつも噓ばかりの僕だけど…この気持ちに偽りはない!…じゃあ。」

「剛才的吻，並不是我輕率的舉動。我喜歡你!雖然我總是說謊，但是這份感情不是假的……再見。」

僕は、彼女から背を向けて歩き出した。冗談だと笑ってもいい。いまの僕は周りからみたら慘めかもしれない。でも、遠回りして気づいた君への思いは…噓じゃない。いまなら分かる。心から、君が好きだ。

我轉過身，邁開了步子。她把這當玩笑也好。現在的我，在旁人看來也許有點可憐。但是，自己好不容易才察覺到的、對她的這份愛慕之情，並不是謊言。我現在才明白，我是發自內心的喜歡你。

『今だにも目な乏しめそ相見ずて戀ひむ年月久しけまくに』

『今見君面，應讓看個夠;他日相戀不得見，誰知幾年久。』

今だけは見つめていたい。會えない月日は君の笑顔を思い出して過ごせるように。

唯有現在想注視著你。見不到你的日子，就靠回憶你的笑容來度過。

もう會うことがなくても…僕はずっと友達でいたかった。傍にいられるなら、友達でもよかったはずなのに…

即使再不能相見，我也想一直做你的朋友。如果能在你身邊，即使是做朋友也是好的。

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